バックテストの好成績は、それ自体ではほぼ何の証拠にもなりません。この研究では以下の関門を全部通ったものだけを「エッジ」と呼びました。
ウォークフォワードのパラメータ候補は乱数で選ばれるため、同じロジックでも実行ごとに成績が揺れます。1回目のスクリーニングで勝った候補を、乱数を変えて2回・3回と再実行する——これだけで「rep1の引き」(初回だけ良かった偶然)が6例検出されました:スクイーズ、ダウ理論HH-HL、銅、終値位置フィルター、平坦ベースフィルター等。いずれも初回は基準超え、確認反復で崩壊。
リターン系列をブロック単位でシャッフルした偽データを6系列以上作り、同じロジック・同じコストで検証します。偽データは「トレンドの並び」を壊しつつ、ドリフト(長期上昇)と分布は保存する——つまり偽データでも出る成績は、エッジではなく「上昇相場×仕組み」の産物です。実データと偽データ6系列の分離幅だけがエッジの証拠になります。
これで死んだ例:BTC 1時間足の短いk1帯(実+0.49 vs 帰無最大+0.41=差なし)、4h時間軸のほぼ全域。逆にBTC 1時間足の長いk1帯は帰無と明確に分離して合格。
「検出できない検証系」で合格しても無意味なので、人工的にエッジを埋め込んだ合成データを作って検出力を測りました。結果、この検証系の検出閾値は0.10〜0.20σ——それ未満の薄いエッジは原理的に見えない、という限界込みで結論を読む必要があります。
ロジック選択に一切使っていない銘柄群(未知5銘柄、個別株65〜97銘柄)で同じ式を実行します。既知銘柄で+0.31の上乗せに見えたスクイーズフィルターは、未知銘柄で上乗せゼロ=「窓と銘柄への過適合」と判定されました。
複数ポジションが同時に開く戦略では、単純な順次複利計算は同時ポジション同士を複利させてしまい倍率を過大評価します。実現エクイティ基準のイベント駆動シミュレーションに置き換え、さらに同日決済トレードの処理順(ENTRY→EXIT)のバグを発見・修正——旧実装は同日の負けトレードを系統的に無視しており、1時間足の倍率を最大400倍過大評価していました(412,338倍→修正後1,038倍)。
ストップ幅もリスク率も、実質は「レバレッジのつまみ」です。固定リスクで倍率を比べるとタイトなストップが見かけ最強になりますが、リスク率を調整してドローダウン(ブートストラップP95)を揃えると崩壊します。この研究の倍率比較はすべてDD揃え(またはその旨明記)です。
同テーマをエンジンで検証した動画です。
免責事項:本研究記録は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。掲載する数値はすべて過去データに基づくシミュレーション結果であり、将来の成果を保証するものではありません。レバレッジ取引は元本を超える損失が生じる可能性があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。
検証はすべてゴーリトレードのウォークフォワード検証エンジンで実行しています。