「AIが選んだ株で勝てる」系のコンテンツが流行っているので、同じ検証装置で個別株を正面から検証しました。結論:エッジは本物に存在する。しかし個人の資金調達構造では換金できない。
| 米国株65銘柄 | 日本株97銘柄 | |
|---|---|---|
| ユニバース | 大型中心・2013年〜 | 全セクター横断・低迷株(日産/シャープ/楽天等)を意図的に包含・2013年〜 |
| meanR(コスト込み・現物条件) | +0.16(直近OOS +0.19) | +0.30(直近OOS +0.37) |
| エッジの広がり | — | 74/97銘柄プラス、上位10銘柄の利益寄与35%、上位5トレード除外でも+0.27=薄く広い |
意外な発見:日本株のブレイクアウトエッジは米国株の約2倍濃い。「日本はモメンタムが効かない市場」という学術的定説は横断面12-1ヶ月モメンタムの話で、時系列ブレイクアウトには当てはまりませんでした。しかもマクロ銘柄の「宝くじ型」と違い、株のエッジは薄く広い横断面型です。
問題はエッジではなく資金効率です。最大117銘柄が同時にシグナル点灯し、ストップ幅6%なら「リスク1単位あたり想定元本16倍」が必要になる。同時保有数キャップまで最適化した上で:
| ルート | 金利(年率) | 10年倍率(日本株・実測) |
|---|---|---|
| 現物(レバ1倍) | ゼロ | 1.5〜1.8倍(インデックス以下) |
| 信用取引(レバ3.3倍) | −2.7%(建玉全額に) | 2.3倍で頭打ち |
| 株式CFD(レバ5倍) | −6〜8% | 0.7倍=やるだけ損 |
| (レバ8倍・仮想) | −7% | 0.3倍 |
レバ上限を上げるほどグロスは伸びるが、金利ドラッグが平均レバレッジに比例して複利で効き、ネットは減っていく。不足しているのはレバレッジの許可ではなく、安い資金。米国株もIB証券マージン金利約5%でインデックス+2〜4%止まり。機関投資家が低利レバレッジでやっている商売を、個人は借入コストで再現できない——これが個別株の壁の正体です。
「ファンダで銘柄を絞ってブレイクで買えば両取りでは?」という自然な発想を、先読みを排除したポイントインタイム設計(決算公表4ヶ月ラグ、年次更新)で検証しました。
| ユニバースを半分に分割 | 上位半分 | 下位半分 | 結論 |
|---|---|---|---|
| クオリティの水準(粗利/総資産+ROE) | +0.17〜0.25 | +0.45〜0.55 | 優良企業を選ぶと悪化(6構成一致、P=0.01〜0.03) |
| クオリティの変化(ΔROE+Δ営業利益率) | +0.42〜0.55 | +0.19〜0.28 | 改善中の銘柄で明確に良化 |
4象限に分けると最強は「改善中の低評価株」+0.60(ターンアラウンドの教科書形)、最悪は「悪化中の優良株」+0.07。機構はこうです:
なお「低クオリティだけ選ぶ」逆張りフィルターは採用していません。証拠が2022〜26年のバリュー再評価レジーム1個分しかなく、符号が事後発見だからです。そして仮に採用しても、レバレッジ制約が同じ場所で縛るため倍率は変わらない(実測:現物1.9倍→2.0倍)。
同テーマをエンジンで検証した動画です。
免責事項:本研究記録は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。掲載する数値はすべて過去データに基づくシミュレーション結果であり、将来の成果を保証するものではありません。レバレッジ取引は元本を超える損失が生じる可能性があります。投資判断はご自身の責任で行ってください。
検証はすべてゴーリトレードのウォークフォワード検証エンジンで実行しています。